勤続年数が10年を超えたベテラン介護職は、今後の目標設定をどのように定めればいいのでしょうか。ベテランになってからも向上心を持ち、これまで培った経験を活かしながら働いていきましょう。
ベテラン介護職になると施設や職員のマネジメントを行う機会が多くなります。役職を与えられるので、キャリアアップの意識がより強くなります。個人目標の例としては、「施設や地域で働く介護職に自分のスキルを伝えられるようになる」「人員配置の見直しを行い介護の質向上を図る」「年内に○○回研修に参加し、リーダーとしてのスキルを養う」などです。
ベテラン介護士が取得すべき資格は「認定介護福祉士」「主任介護支援専門員」「認知症介護実践者研修」などです。この中でも特におすすめなのは認定介護福祉士で、介護福祉士の上位資格になります。民間資格ではありますが、高度な介護の知識と技術を証明できる資格です。認定介護福祉士は一般社団法人認定介護福祉士認証・認定機構が開始した比較的新しい資格ですが、取得者は年々増えています。
これまでは、介護福祉士を取得した後のキャリアパスが曖昧でどの資格を取得すればいいか分かりにくい点が課題でした。しかし、認定介護福祉士が誕生したことでキャリアパスが明確になり、より質の高い介護を提供できるようになりました。
認定介護福祉士の主な役割は現場のマネジメントや職員の育成です。教育者のような立場で人材育成に取り組みます。また、介護サービスをスムーズに提供するためには他職種との連携がカギになります。認定介護福祉士は利用者やそのご家族を支援する各部署との連携役を担います。さらに、地域の介護力向上に向けた取り組みも行います。地域住民や利用者のご家族に対し助言やアドバイスを送ることで、介護の負担を軽減します。
認定介護福祉士を取得するためには研修を受講しなければなりません。また、研修を受講するためには実務経験を積む必要があります。「認定介護福祉士養成研修I類」を取得する場合、「介護福祉士を取得した後、5年以上の実務経験がある」「現任研修を100時間以上受講している」「レポート課題か受講試験で一定水準以上の成績を修めている」などの要件が定められています。さらに、「認定介護福祉士養成研修Ⅱ類」を取得するためには、「認定介護福祉士養成研修Ⅰ類を修了している」「介護職の小チームのリーダー経験がある」などの要件を満たしていなければなりません。以下に、資格に関する情報がまとめられたサイトを紹介しますので参考にしてください。
こちらの一般社団法人認定介護福祉士認証・認定機構のサイトで研修の日程や概要を確認することができます。 |